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公務員も副業できる?法律による規制と解禁された事例

公務員の副業を禁止する法律

働き方改革の一環により、民間企業においては徐々に副業の解禁が進められていますが、いまだ公務員に関しては原則的に副業が認められていません。

国家公務員法第103条、第104条および地方公務員法第38条において、営利を目的とする私企業へ社員・役員としての所属、および自営業の運営が禁じられています。

また公務員は法律で定められた3つの原則によって副業の実施を制限されています。国家公務員・地方公務員はそれぞれ異なる法律で制限されていますが、その考え方は同一のものです。



・信用失墜行為の禁止(国家公務員法第99条、地方公務員法第33条)

・守秘義務(国家公務員法第100条・地方公務員法第34条)

・職務専念の義務(国家公務員法第101条・地方公務員法第35条)

これらの法律によって原則的に公務員は副業を行うことを禁じられています。



例外的に認められる副業

しかし公務員にも例外的に認められる副業があります。国家公務員の場合は「人事院規則14―8(営利企業の役員等との兼業)の運用について」において副業を行う条件を定めています。

同規則が定める、公務員の副業が認められる条件は以下の通りです。

・建物5棟未満、部屋数10部屋未満のアパート・マンション棟の家賃収入

・駐車台数10台未満の駐車場の賃貸料収入

・建物・駐車場の収入が500万円未満

・小規模な農業・牧畜・酪農等の経営

・定格出力10キロワット未満の太陽光発電による電力売却



また、不動産・駐車場の賃貸や太陽光電気の販売において上記の制限を超えた場合は以下の条件を満たす場合には許可を得た上で実施することが可能です。

・公務員の職務に利害関係を発生させないこと

・運営管理に他の責任者を置き、職務に支障を生じさせないこと

・その他公務の正当性、信頼性に影響を及ぼさないこと

なお、地方公務員には人事院に該当する組織が存在しないため副業の解禁についての規約は存在しません。そのため、副業の実施についての判断は各自治体にゆだねられています。

公務員の副業は今後どうなるのか

一定の制限がある公務員の副業ですが、近年の働き方改革の影響を受けて解禁に向けた動きが出始めています。

2017年4月より、神戸市が職務外で報酬を得て地域活動に従事する場合の基準を明確に定義しました。営利企業への従事などのうち、社会性や公益性の高い地域貢献活動へ報酬を得て従事することを認めた制度は全国でも話題になりました。

同様に2017年7月より生駒市においても、公共性のある組織での副業活動を行いやすくするための基準を定めて同年8月1日より施行しました。

在職3年以上の職員のみ、勤務時間外において地域貢献活動と認められる活動という制限があるものの、報酬を得ることが認められているこの制度は画期的であるといえるでしょう。

残念ながら両市とも利用者はまだ少なく、制度について職員内に浸透させるには、まだ時間がかかるようです。しかし、公務員における働き方改革へ一石を投じたこの両市の決断は大いに評価されるものでしょう。

国家公務員の副業・兼業の解禁についても政府はすでに正式に認可する動きに入っています。NPO法人や非政府組織といった公益的活動を主目的とした活動に限定される見込みですが、民間で積んだ経験を国家運営に反映させる狙いもあり早期の規則化と施行が望まれています。

公務員の副業・兼業解禁は単なる収入増加だけではなく、内輪にこもりがちといわれる公務員のイメージの改善と公務員自身の感覚の変化を促す狙いがあります。民間の副業解禁以上に慎重かつ素早い規則の制定と実施が望まれるでしょう。



<参考リンク>

・会社に在職しながら、上場企業で就業規則違反をして副業をしていた人事が教える、副業解禁の真実

・拡大を続ける副業経済の規模は約8兆円、4年間で約3倍に

・THE Sideline Interview002:株式会社gojuon CMO 佐藤潤氏(前編)


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