Sideline Interview003:バブリーたまみ氏(前編)

2019.03.10
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ママ界のエンターテイナー「バブリーたまみ」に学ぶ、ポジティブ思考術

 

バブル時代に流行った「ソバージュヘア」に、分厚い肩パットの入ったスーツ姿で現れた。その目の上には、これでもかと言わんばかりの太い眉毛に派手なアイシャドウ。彼女の名は「バブリーたまみ」、ママ界のエンターテイナーだ。全国ツアーもこなす彼女は、どのようにしてファンを増やしているのか。そもそも、なぜこの道を選んだのだろう?
自分なりのやり方でママ達を幸せにすることに邁進している、ママ界のエンターテイナー「バブリーたまみ」氏の魅力やポジティブ思考術に迫る。



 

バブリーたまみ氏プロフィ―ル

福岡県大牟田市出身、熊本県荒尾市育ち。福岡大学卒業。現在は練馬区在住。「こんなママの形があっていい」「スーパーポジティブ!」という想いを伝えるため、「ママ界のエンターテイナー」を目指す一児のママ。ママパパや子供向けのイベントを開催しつつ、youtubeやSNSで独自の世界を配信中。
※リトミックインストラクター(ふれあいリトミック協会認定)、ベビーマッサージインストラクター・ベビーヨガインストラクター(JADP(日本能力推進協会)認定)、保育サポーター(女性労働協会認定資格)などの資格保持者

 

なぜバブリーたまみは生まれたのか?

――インタビュアー:バブリーたまみさんが、誕生する前はどのような生活をしていましたか?

バブリーたまみ氏:
中国にいました(笑)。日本の大学卒業後、新卒で中国の企業に現地採用で就職しました。そこで知り合った主人と結婚。旦那さんの帰任に合わせ帰国した後は留学エージェントに勤務していたような、まったく普通の女性でしたね。

その頃は、「働く=会社員」でした。だから仕事をやめるつもりもなく産休をもらって出産して、育休明けたら戻ろうかなと思っていました。でも子どもを産むと気持ちが変わるんですよね。人を変えるんです。



「明るい性格」だったはずなのに「産後鬱」、子育ての現実に直面

――出産して、どう変わったのでしょう?

バブリーたまみ氏:
産後鬱っぽくなってしまったんです。すごく明るいタイプの人間だったので、育児も楽しくやれると思っていたのに。薬を処方されるレベルでした。
「私がこの子をみないと死んじゃう」という謎のプレッシャーを感じてしまって。息子を見ると吐き気がして、変な汗がでちゃう状態に。

旦那さんはちゃんと育児をしてくれる人。一緒に居てくれると大丈夫なんですが、子どもとふたりきりなると吐き気と不安に襲われて。先生から産後のホルモンバランスが原因と言われ、薬をもらって落ち着けていました。

 

――産後はいろいろ大変ですよね。

バブリーたまみ氏:
一人目の育児って本当に大変で。人から言われる言葉がグサグサくるんですよ。友だちに「比べられてるんじゃないか」と勝手に思って、絶縁状態になってしまうことも。正直、楽しめてなかったんです、育児を。

 

――友だちと比べてしまうとか、他人の何気ない言葉にグサグサくるとか、すごく分かります。

バブリーたまみ氏:
分ってくれます? もう、その頃の私は「お金を使うことは悪いこと。私は働いていないのに、私は育児しかしてないのに、私は旦那さんのお金を勝手に使っちゃだめだ」と思っていて。自分を犠牲にしすぎてる育児をしていました。

でも起業ママがベビーマッサージのレッスンを行う姿を見て、「こんな生き方があるんだ!」と衝撃を受けました。子どもがいても自分のことをしていいんだ、と許された気がしたのです。旦那さんにお願いして、ベビーマッサージの資格を通信で取得しました。つらかった時期から、一歩前進できたのです。

 

――その頃に「バブリーたまみ構想」のようなモノは?

バブリーたまみ氏:
その頃はまだ考えていませんでした。そして子どもが1歳2カ月くらいの時に職場に復帰しました。

2017年12月に大親友の男の子の結婚式があって、半年前から「友人スピーチをして欲しい」と言われていたんです。性別を超えて仲良くしていた相手なので受けたんですが、手紙を長々と読むのは変に誤解されても新婦さんに悪いと思っていたんです。でも、その頃流行っていた登美丘高校さんの「バブリーダンス」を見て、これだ! と。

バブリーたまみで、面白おかしく結婚式のスピーチをして、そのまま手紙をびりびりにして踊りだすというのなら、男友達だけどパフォーマンスで祝福の気持ちを伝えられると思ったんです。
そうやって12月2日、バブリーたまみが誕生しました。



 

バブリーたまみ誕生

――12月2日が、バブリーたまみさんの誕生日なのですね。

バブリーたまみ氏:
はい。その日限りのバブリーたまみのつもりでした。でも地元の友だちに「面白いことやったんだって? 見たいから送って」と言われたのでYouTubeにあげたんですね。そうしたら3~4日後、バズってしまって。10分単位で2000~3000回数くらい、見られるようになって、まさか自分がこれで何かしたいという訳ではなかったので「よく見られているねえ」で終わっていました。

そんな時、地元・九州で産後によく行っていた子育て支援センターのスタッフさんに「1月に帰ってくるんでしょう? あの恰好で踊って、ママ達を笑わせにきて」と言われたんです。
「(メルカリで売るつもりだったけど)衣装、捨てないで行きます!」と返答して(笑)。正月早々「親子でバブリーダンス」みたいなことをやったんですよ。まったくのボランティアで。

すごくママ達が笑ってくれて、それがとても嬉しかったんです。その日の動画をYouTubeにあげてみたら100万回数超えてしまって。そこからメッセージとかもらうように。「大ファンになりました」とか感謝の連絡がたくさんくるようになり、お仕事の話までいただいて。

土日やお休みの時だけ「バブリーたまみ」を始めるようになりました。会社員として働いてるよりも「自分しかできないことで、人を喜ばせられるんだ」と気づいたんです。

 

――気づいてしまったんですね(笑)

バブリーたまみ氏:
気づいちゃった(笑)

でも安定志向だったので仕事はやめられないと思っていました。子どもができたばかりで共働きの方がいいじゃないですか。それにママ界のエンターテイナーになりたいと思っても、どうやっていけばいいのか分からなかったんです。だから仕事しながらやっていけたらと。

でも周りがそうさせてくれなかった。本当にたくさん連絡をいただくんですよ。「すごく元気がでました」「育児で大変でしたが、バブリーたまみさんのYouTube見て、悩んでいるのはアホらしくなりました。イベントないんですか」とか。バブリーたまみと仕事と育児と家事と、回らなくなってしまいまして。仕事を辞めようと思いました(笑)。

普通の感覚では、バブリーたまみを辞めるとなると思うんですけど。仕事よりもムチャクチャ夢中になれるんです。

 

――動画を拝見していても、そういう感じは分かります。本当に好きでやっている。旦那様は、会社を辞めることについて何と?

バブリーたまみ氏:
旦那さんに相談すると「辞めちゃえ」と言ってくれて。普通、こんな恰好して何やってんの、それで会社やめるってどういうこと、と言われると思ったんですが。「これからの時代は自分の力で稼ぐことが大事な時代になってくるから、俺も頑張るから。たまちゃんの形で人の喜ぶことをした方がいいよ」と言ってくれて。もう、惚れ直す(笑)。パートナー大事だなと思いましたね。

 

――すてきな旦那様ですね。

バブリーたまみ氏:
多分私が有名になりたい、テレビに出たいという理由でやっていたらダメだったと思います。「ママ達に笑いを届けたい」という気持ちなので、大丈夫だった。旦那さんもそこを分かってくれて「なんとかなるよ」と。

「なんとかなる」って大事じゃないですか。

 

――そうですね、大事です。気持ちがラクになれる言葉。ところでこれまでのお仕事は正社員だったのでしょうか? 辞めてからお金への意識も変わったのでは?

バブリーたまみ氏:
まとまったお金をもらえる上、時短勤務ができるとても融通の利く会社でした。多少のことはありましたが、定期的にお金が入ってくるという幸せはありましたね。でもフリーランスは固定給制ではない。なので最初の頃、1,000~2,000円もらっただけで、もう20万円ぐらいの価値を感じました。こんなにお金をもらうことは大変だったんだ! と思いましたね。

 

イベントを通して学んだこと

――フリーになった後、どのような活動をしていましたか。

バブリーたまみ氏:
まず最初に東京でイベントを開きました。会社を3月に退職して、4月末にイベントやってみたものの集客は「0」でした・・・。

 

――そして今は……。

バブリーたまみ氏:
会社員の時より稼いでる。扇子振って、稼いじゃった(笑)

 

――最初はうまくいかず、今は稼げている。その要因はなんだと思いますか。

バブリーたまみ氏:
多分、最初はお金をもらうことが悪いことだと思っていたからかな。多分、会社員のそのまんまの感覚で起業していたんです。

もう1点は、最初からコラボイベントにしたことですね。まだ私の名前が知れ渡ってもいないし、始めたばかりのため、その方がいいかなと思ってやったのですが、それは違いました。名前が売れている人とのコラボって値段が上がってしまうんです。それで普段のイベント価格の1.5~2倍くらいになってしまって。告知の時間も短かったのも良くなかったですね。その結果、集客0になってしまいました。

でもやってみて分かったんですよ。”今、コラボする時期じゃないんだ。今はまず自分でいろいろやってみて……自分がこれで集客できるぜ!”となってからコラボして、ひとつのコンテンツとしてやっていかないとダメだと。相手の集客力に頼ってしまった自分がいたんです。そこがひとつの逃げだったのかなと。この人とやったらこの人のお客さんが来てくれるかなと。

でも、失敗することでたくさんの発見があったので、失敗することも大事かなと思っています。

 

――前向きで素敵です。その後は、どうなったのでしょう。

バブリーたまみ氏:
その頃「ママ達のエンターテイナーになっている人がいる」と注目され、ニュースや新聞に取り上げられるようになってきまして。それで、気付いたんです。ママ界のエンターテイナーになって、ママ達に笑いを届けるだけじゃなくて、笑いを届けると同時に、ママ達が好きなことをやった結果、自分が満たされて、笑顔が増えて、その姿を見た子どもが嬉しくなっていく。そういう姿を私が「バブリーたまみ」としてママ達に見せることで、メッセージとして届けられるんだと。「もっと自分の好きなことをしてもいいんだよ」と。

やっているうちに、「私がしたかったことはこういうことだ」と思うようになりました。

4月のイベントは0でしたが、次は3組、その次は15組来てくれたんです。少しずつこうした方がママ達は喜んでくれるかなと、試行錯誤しながら続けてきました。ただ、その時はまだ「ママからお金をもらうことは悪いことだ」と思っていたので、がっついてはいなかったです。

でも起業ママと話している時に、起業ママが「私はお金も大事。私が潤うことでまた投資もできるし、もっと広がるから。生徒やママ達のために私がまず潤うことが大事なの」と言ったんです。

「すごい」と同時に、そこから逃げてたんだと気づかされました。
現実から目をそらしていた。やはり稼がないとだめ。ママ達から悪いことして盗み取ってるわけじゃないし(笑)。ママ達を幸せにする評価じゃないですか。私が潤ったら面白いイベントをすることもできる、そうやってマインドが変わってきたんです。

今はどうどうと稼ぎます! と言えます。それが結果的にママ達のためになるのかなと思うようになりました。
だからこそ、(かつらや肩パットを外した)普通のたまみさんのリトミックと、バブたまさんのイベントも行うようになった。SNSに露出していたら、イベント会社から結婚式の余興の出演依頼もくるようになりました。

仕事につながる動線を、考えて張っていくようになりましたね。



「バブリーたまみ」のイベント状況

――1ステージで、大体どれくらいの時間パフォーマンスしますか。

バブリーたまみ氏:
依頼されて行うステージ出演は、大体20~30分くらいです。子ども向けの手遊びとかをバブリーたまみ風に変えてやってます。途中からジュリアナソングかかるし、そうしたらみんなで扇子振って踊り出すし(笑)。「ママ達を笑わす」がメインでやっています。

 

――すごい楽しそうですね。定期的にもやっているんですよね。

バブリーたまみ氏:
練馬では定期的にやっています。今はキャンセル待ち状態です。

こちらもリトミック教室ではなく、リトミックサロンにしています。話すことでけっこう発散されるんで。教室的じゃなくてサロンみたいにして、ママ達が交流できるように、リフレッシュできるというのを突き詰めるみたいな。私が産後なら絶対行ってたなと思うイベントばかりやっています。

産後は本当に「友だち欲しい!」と叫びたくなるくらい欲しかった。定期健診に行くと同じくらいのママばかり。「友だちになって」と言いたくなるくらい(笑)。孤独なんです育児って。だから、そういうお母さんを救いたいなと思って、定期的に開催しています。

 

――毎週やられていて、そんなに人が集まるなんてすごいです。集客はどうされていますか。

バブリーたまみ氏:
SNSのみです。インスタがメインですね。大体、YouTubeが入り口で、インスタで広まってる感じです。なので告知はインスタの方が集まります。YouTubeはアンチもいますからね。
でも結構口コミが多いです。ママ達みんなSNSしているので上げてくれたりして。ちなみに1回目が45組来て、2回目は50組予約入ってて、友だちの紹介で多くなりました。

「頭、肩、膝、ぽん」というリズム遊びがあるじゃないですか。それバブリーたまみがやると「頭、肩、肩パット」とかに変えちゃうんですよ(笑)。そういうのをSNSにあげてるんで。「なにこの人、やばい」と気になってたところに、友だちが「バブリーたまみさんのイベント楽しいから一緒に行こう」となってくれるみたいで。「一緒に行こう」が多いですね。

イベントの内容も、親子の触れ合い遊びもするんですけど、ママ達が喋れる時間も作って、BGMでママ達が懐かしい曲をガンガンかけています。自分がそれだと嬉しいから。子どもが小さいと、カラオケになかなか行けないじゃないですか。だからもう『LOVEマシーン』をかけてサビがきたら、「はいはい、みんなきいて、これしてこれして(指を「L」に)、くるよくるよー!」って、みんなで踊るんですよ。40~50人で(笑)子どもたちみんな「へっ?」となってても、「今日はいいよ、弾けちゃって、みんな頑張ってっから!」みたいな。

ちょっとママであることを忘れることも大事だと思うんです。そういう時があっても、いい。だから小室哲哉さんの歌も、安室ちゃんも流しながら、喋りながら歌いながらやるんです。アルバムづくりもやるんですよ。もくもくとシールや写真を貼る。それが楽しいんです。プリクラ帳的な感じですね。あの時代を思い出すような。ママ自体がリフレッシュというか、解き放たれる。そういうのを突き詰めたイベントをしていて、すると皆さん、すっきりして帰るんですよ。もうデトックス効果半端じゃないですね(笑)。

「バブたまさんのおかげで、今日は旦那さんに優しくできそうです」とか言っていただけることも。やっぱりみんな満たされることは大事なんだなと、本当に思います。育児は負担が多いから。

私、子育ては「国家レベルの偉業」だと思ってるんで。

――おお、たしかに!

バブリーたまみ氏:
「ママ達すごいから。世の中のママが子育て放棄したら、政府がジャンピング土下座するよ」って、本気で言ってますから。

 

――(政府のジャンピング土下座姿が、脳裏をよぎりつつ……)子育てって、誰からも評価されないですからね。

バブリーたまみ氏:
そうなんですよ、やって当たり前みたいな! だから私は「ありがとう」と言いたい。子ども産んで良かったなと思えるようなメッセージ性のある動画を作ってYouTubeにアップして届けています。
でもそれは起業する前に気付けたかというと、それは分からなくて。夕方になるとセンチメンタルになって泣いてしまうこともあった。

バブリーたまみをやり始めた初期の頃は、「私、稼いでないし。何やってんだろう」と、夕日と共にセンチメンタルになるみたいな。でもこれを届けたいんだ、と気付いた時にそういうのもなくなりました。私の使命感。

模索しながら自分がやりたい「ママ界のエンターテイナー」がどんなものか気付けた。
あと、もうひとつ。やりながら気付いたことがあります。

どうして私はこんなに「お母さん」に執着するのか……。

 

――私も、それは気になっていました。

 

【後編へ続く】
子どもを産むと、心身ともに変化していく。正直、しんどいことも多いものだ。彼女はその中で、バブリーたまみという存在を生み出した。1日限りで終わらなかったのは、世のママ達が彼女のような存在を必要としたからだろう。
後編は、彼女がなぜお母さんに執着するのか。その理由や、強いメンタルの保ち方、そして起業の秘訣などに迫る。



 

<参考リンク>

BUBBLY TAMAMI official site

 

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