2019.03.04

インタビュー

THE Sideline Interview002:メディアプロデューサー 佐藤潤氏(後編)

 

自分の中で選択肢を持ち続けられることが、自身の価値を広げていく

 

フリーランスとしてはたらくコツ

インタビュアー:フリーランスの働き方ってすべて自己管理になるじゃないですか?成果を出すための管理術はありますか?

佐藤氏:
シンプルですが、自分の工数管理は徹底して行っています。
例えば、決められた時間の中で必ず仕事をやり切るとか。フリーで活動していく中で複数のプロジェクトなどを抱えるときもあるので、一個一個片付けていかないと埋もれてしまいますからね。

 

インタビュアー:工数管理する上でのコツはありますか?

佐藤氏:
意思決定を早くすることだと思います。
慣れ等の問題もあるかと思うのですが。僕の場合だと、事業計画書などの数値管理も行うので、普通だと丸一日かけてしまうようなものでも、速い意思決定で片付けるようにしています。

あとは、人間8時間とか仕事を集中して行うことはできないと考えているので、2時間なら2時間と決めた最低限の時間の中で最大限のパフォーマンスを発揮することが大切だと思っています。



 

インタビュアー:なるほど。佐藤さんが仕事を進めていくために個人的に取り入れているツールなどはありますか?

佐藤氏:
Google Pixel(スマホ)は利用していてとても便利に感じます。
該当する時間に『これやってください』っていう通知が来るので、軽いコンシェルジュみたいな感覚でケアしてもらっています。

あとは、Slackはコミュニケーションツール以外としても、情報収集ツールとしても活用しています。
RSSを受信する機能があるので、最新の記事の通知してくれるようになるんです。これで情報をこぼさずに確認するようにしています。Twitterだと通知が多すぎて取りこぼしてしまうじゃないですか。

 

個人で働くということ

インタビュアー:仕事とプライベートでの切り分けで工夫されていることはありますか?

佐藤氏:
プライベートではLINEを使う程度ですかね。
実際、仕事とプライベートの境目はあまり意識していないのですが。

 

インタビュアー:すごいですね。ストレスが溜まってしまったりしないんですか?

佐藤氏:
もちろん、たまにはストレスを感じることもありますよ?
でもそれは、仕事に限定したことではなくて仕事も生活も全般的に感じるという意味で。そんなときは温泉などのインターネットが無い環境を求めたりします。(笑)
仕事自体、楽しんでやらせてもらえているのでそれに限定したストレスはないです。

 

インタビュアー:モチベーションにしているものはありますか?

佐藤氏:
無いんですよね。
モチベーションありきで仕事をしてしまうと気分に左右されてしまうじゃないですか。
モチベーションを口にするときって、環境のせいにできると思っていて。よくあるのが「ブラックな環境だから辛い」とか。
そういう類のことはあまり気にならないですし、仕事自体はシンプルにやるかやらないかで考えるものだと思っているので。これだと自分自身に冷たいのかもしれないですけど。

 

インタビュアー:自分に厳しいですね。

佐藤氏:
だって、どうせそのモチベーションとなる環境とか考えたところで、ある一定の業務期間の中で定められた成果を出すことが大前提ですし。
あまり人や環境に偏ってしまうのも良くないと思っているんですよね。自分自身が辛くなりますし。そういう風に自分の中で環境と距離を置いているのも無意識でやっているコツなのかもしれません。

 

インタビュアー:自分に厳しくされている中でも、お仕事に向き合う佐藤さんはどこか楽しそうですよね。

佐藤氏:
そうですね、いい年して色んなリミッターが壊れていく自分を良い意味で楽しめていると思います。

 

インタビュアー:どんなリミッターがあったのですか?

佐藤氏:
例えば、前までの僕であればアパレル業界の視野で考えていたものが、もっと広いマーケットを見るようになりました。スキルセットの面では、そもそもGAを使ってトラフィック分析ができないと思い込んでいたことに対して、実際にやってみたらできたりとか、そういう意味でのリミッターですね。

そうしてできる範囲のことが増えていくと、自分自身のポートフォリオの数が増えていきますし、それを自信に繋げることができます。

 

インタビュアー:やはり大事なことって、最初に話していただいた通りで『できることできないこと』を考えるよりも『好きなこと』に挑戦して、自分のリミッターを外していく機会を作ることが大切なんですね。

佐藤氏:
そうですね。
僕の場合ですが、そうやって自分自身に猫じゃらしをあげている感じですね(笑)

それで、その奥には”誰とやる”っていうのがあるんだと思っていて。
例えば、契約が3か月たった後に次の更新があるとして、この人とだったら一緒にやりたいと思えることも大事です。



 

今後について

インタビュアー:今後はどんなことを考えていますか?

佐藤氏:
最後は自分の会社を作りたいと考えています。

 

インタビュアー:そこではどんなことを実現するのですか?

佐藤氏:
シンプルに僕の手で社会貢献がしたいと考えています。
貧困、在日外国人差別、LGBT、障害者など色んな人権問題を解決できるようなこと。
あとは、最近思うのはラガード層といわれる情報弱者に正しい情報を届けることですね。

直近で僕自身がコンテンツとして社会に露出して、人の反応をオープンに捉えられる機会があったんです。それを経て、僕だからできる社会貢献の形などを考えました。
それを機に僕の視点で具体的に社会に貢献できる形が見えてきたこともあったので、今回新たな決意をしました。

 

インタビュアー:そうだったんですね。ちなみに法人としてのメリットって何ですか?

佐藤氏:
事業会社を持つことによって、より強い信頼関係の構築ができると感じています。外部・内部問わずに。
あとは、『社会貢献します』っていう宣言に近いと思っています。
だから、法人の選択肢を選んだんです。個人でやっているとただの社会活動家にとどまってしまう懸念があったので。

 

インタビュアー:社会貢献の形に本気さを感じます。最後に、これからフリーランスなどの新しい生き方を模索し始める人たちにアドバイスをお願いします。

佐藤氏:
選択肢は無限にあるってことですね。
誰にでも自分が思っている以上に選択肢がある。
僕も今に至るスキルセットの原点ってMDの数値管理的なところからスタートしているんですよ。当時はMDとかバイヤーしかできないと思っていました。
実はこの部分が強かったから、トラフィックとかの数字を見れるようになりましたし。

今振り返ると実は全部が紐づいていて。
事業計画とかっていうのも、MDの計画数字に人件費が入るとほぼ事業計画ですし。接点がないと思っていたところに接点があったりもするんです。

だから、自分に壁は作ってほしくないですね。壁を作ることによって自分の選択肢を減らすことになってしまいます。何より、どんな時でも自分の中で選択肢は無限に持っておくべきだと思います。
今やりたいことを全力でやって、そういう感覚で自分の価値を重ねていくことを伝えられればと思います。

 

インタビュアー:ありがとうございます。

 

脱サラ後、フリーランスとしての成功体験を積み重ね、自身の価値を高めてきた佐藤氏。それまでは”やりたいこと”に忠実に、自分の限界を決めず挑戦をし続けてきた背景があった。
今後は自身が見出した社会貢献の形を具体化し、フリーランスとはまた違う取り組みにより、さらにたくさんの人を幸せにしていくことだろう。



 

<参考リンク>

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姉妹メディア『The Turning Point』より

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