副業やフリーランスに人気のクラウドソーシングサイトには、国内大手の2社「クラウドワークス」と「ランサーズ」があります。
一見すると同じように見える2サイトは何が違うのか、両方を登録するべきなのか迷っている方も多いはず。
この記事は、クラウドソーシングを約3年間利用し、現在フリーランスとして働く筆者が、さまざまな角度から2社の違いを徹底比較して解説します。
これから副業を始めたい初心者の参考になれば幸いです。
目次
クラウドワークスとは
画像引用元:クラウドワークス
クラウドワークスは、2011年にリリースされたクラウドソーシングサイトです。
会社名 | 株式会社クラウドワークス |
---|---|
設立 | 2011年11月 |
本社所在地 | 東京都渋谷区 |
資本金 | 26億8,721万円(2019年9月末現在) |
上場・非上場 | 上場取引所東京証券取引所市場マザーズ |
ランサーズとは
画像引用元:ランサーズ
ランサーズは、2008年にリリースされたクラウドソーシングサイトです。
会社名 | ランサーズ株式会社 |
---|---|
設立 | 2008年4月 |
本社所在地 | 東京都渋谷区 |
資本金 | 33億4100万円(資本準備金を含む) |
上場・非上場 | 上場取引所東京証券取引所市場マザーズ |
「クラウドワークス」と「ランサーズ」を比較
それでは、クラウドワークスとランサーズを4つの基準に分けて比較していきます。
2社の規模やサイトデザインなど非常に似ている部分が多いです。
この比較によって、2社の違いは何かを確認していきましょう。
比較①:案件数
まずは、クラウドワークスとランサーズの案件数を比較していきましょう。
案件数とは、サイト内で募集されている仕事の件数です。
先に、クラウドワークス内で募集されている「すべての仕事・求人情報」を探していきます。
できる限り正確に調べるため、「募集が終了している案件は除外」して検索していきます。
検索の結果、クラウドワークス内で現在募集中の案件数は7,913件でした(2020年6月現在)。
これだけでは多いのか少ないのかわかりにくいですよね。
次に、ランサーズを使用して「すべての仕事・依頼」を探していきます。
こちらもクラウドワークスと同じく「募集が終了している案件を除外」して検索しています。
検索の結果、ランサーズ内で現在募集中の案件数は2,838件でした(2020年6月現在)
案件数の比較結果
クラウドワークス | 7,913件 |
---|---|
ランサーズ | 2,838件 |
2社を募集中の案件数で比較した結果、ランサーズよりクラウドワークスの方が2倍以上多いことがわかりました。
仕事をたくさん探したい方はクラウドワークスがおすすめだと言えるかもしれません。
比較②:手数料
手数料とは、クライアントと受注者が仕事を契約した際にサイト側に支払う仲介手数料です。
2社の手数料を比較してみると、クラウドワークスとランサーズどちらもすべて同じ条件となっていることがわかります。
比較する部分がないため、ここではわかりにくい手数料の仕組みを解説していきます。
サイト | 10万円以下 | 10万円~20万円 | 20万円以上 |
---|---|---|---|
ランサーズ | 20% | 10% | 5% |
クラウドワークス | 20% | 10% | 5% |
上記は、契約金額に応じた仲介手数料の割合です。
手数料は案件の契約金額によって割合が変化する仕組みです。
- 10万円以下:報酬の20%
- 10万円〜20万円の部分:報酬の10%
- 20万円超える部分は報酬:5%
10万円以上や20万円以上の大型案件の方が手数料が安くなると思われがちですが、20万円を超える部分のみが安くなるため注意が必要です。
比較③:仕事の見つけやすさ
仕事の見つけやすさを比較していきましょう。
今回は、仕事・案件内容の「こだわりの条件」を使用した絞り込みやすさを比較してみます。
- カテゴリ検索
- 報酬額検索
- 記事数検索
- 文字単価
クラウドワークス、ランサーズ両方で上記のような「こだわり条件」を追加して仕事検索が可能です。
ただ、唯一クラウドワークスでできずランサーズでのみできる検索機能が「AI適正価格判定」です。
AIによる自動検知によって、仕事の依頼内容や単価を過去のデータと比較してくれます。
- 優良価格
- 適性価格
- 市場価格と相違
- 判定対象外
AI自動検知により比較した結果、上記4つの仕事ランクに仕分けしてくれます。
市場価格よりも安すぎる案件を検索から除外したい場合に、このAI判定を利用すると効率アップが可能です。
クラウドソーシング内で新しい仕事を探している時間は収入が発生しません。
多くの収入を稼ぐためには、少しでも検索時間を短縮していくことが理想です。
時間を効率的に使って仕事を探したい方は、AI自動検知を使えるランサーズの利用をおすすめします。
比較④:サポート体制
サポート体制では、2社ともに行っている利用者向け「福利厚生」サービスを比較していきます。
受注者向けに行っている「福利厚生」には次のものがあります。
クラウドワークスの福利厚生サービス「フリーランスライフサポート」
- 加入条件:過去3ヶ月連続で3,000円以上の報酬を獲得している方
ランサーズの福利厚生サービス「フリーランストータルサポート」
- 加入条件:過去3ヶ月連続で5,000円以上の報酬を獲得している方
※報酬金額での加入条件に違いはありますが、どちらも同じような「福利厚生」サービスを受けることが可能です。
両サイトに共通の福利厚生サービス
- 確定申告や法律相談サポート
- スキルアップ講座や資格取得サポート
- スポーツ、レジャー施設などの割引サポート
- 飲食店、美容院などの割引サポート
加入するだけで、このような福利厚生サービスを受けられます。
さらに、ランサーズの「福利厚生」のみ利用できるフリーランス向け資金調達、クレジットカードの2点があります。
- フリーランス向け資金調達、融資サービス
- フリーランス向けクレジットカード作成
フリーランスは、クレジットカードを作りにくかったり、金融機関からの融資を受けにくい立場です。
フリーランスとして事業を始める方にとって、この「福利厚生」による資金調達手段があるだけでも安心を得られるでしょう。
副業ではなく、独立を目指している方は、ランサーズの「福利厚生」サポートに加入しておくことをおすすめします。
「クラウドワークス」と「ランサーズ」両方に登録するメリット
クラウドワークスとランサーズ両方に登録することで得られるメリットが2つあるので紹介します。
メリット①:自分に合った案件を探しやすい
クラウドワークスとランサーズ2社を合わせた膨大な案件から自分に合った仕事や希望する案件を探せることが最大のメリットです。
2社はクラウドソーシングサイトとして日本最大手の企業なので、依頼を出す企業も2社のどちらかを利用している場合が多いです。
1社に絞る明確な理由がある場合は別ですが、イメージだけで1社に絞ると今後の大切な案件を見逃すことにつながってしまうため注意しましょう。
メリット②:クライアントの出会いが増える
クラウドワークスとランサーズ両方に登録することで、多くのクライアントに出会う回数が増えるメリットがあります。
クライアントとの出会いを増やすためには、複数の案件を受注するか自身のプロフィールをたくさんのクライアントに見られる機会を作っておく必要があります。
メインとして使用するサイトはどちらか一方だけでも構いませんが、まずは2社のプロフィール登録までを済ませておきましょう。
プロフィールを公開しているだけで、思わぬところから仕事依頼のメッセージが来たり、その後につながる良い出会いが見つかる可能性があります。
「クラウドワークス」と「ランサーズ」両方に登録するデメリット
クラウドワークスとランサーズ両方に登録すると、多少のデメリットも発生します。
それぞれを2つに分けて紹介していきましょう。
デメリット①:実績数が分散してしまう
仕事を探す人にとっては、それぞれのサイトに実績数が分散することがデメリットにつながります。
クラウドワークスとランサーズどちらも共通して実績数の多い人に仕事が集まりやすい傾向があるからです。
仕事の実績数が増えれば、クライアントからの仕事依頼も増えていきますが、2サイトで仕事をすることで、実績数が増えるまでに時間がかかってしまいます。
初心者のうちは両方登録して利用し、慣れてきたらお好みのサイトに絞って実績を積み重ね、デメリットを少なくすることをおすすめします。
デメリット②:使い分けが面倒
クラウドワークスとランサーズ両方登録して利用すると、使い分けが面倒になってきます。
案件の内容確認だけでなく、クライアントから届いたメッセージをそれぞれのサイトで確認するため、返信が遅くなったり大切なメッセージを見逃してしまう可能性があります。
一日一回、両サイトの確認を徹底したり、サイトに届いたメッセージを共通のメールアドレスへ自動転送する機能の利用などでデメリットを少なくできます。
【体験談】「クラウドワークス」と「ランサーズ」で副業してフリーランスになるまで
男性の筆者は、3年前にサラリーマンをやりながらクラウドワークスとランサーズ両方に登録し、副業をスタートさせました。
その後、副業開始から約2年で会社を退職し、現在フリーランスとして在宅で働いています。
副業で稼ぎやすいと言われているプログラミングやデザインの知識がまったくなかったため、初心者でもできるWebライティングの仕事から探していきました。
Webライティングとは、主にインターネット上のブログやサイトに掲載される記事を書く仕事です。
仕事内容は案件によって異なりますが、普段の生活をもとにした体験談などが主な仕事でした。
サラリーマンとして働きながら、帰宅後の時間と土日祝日の休みだけを利用して、登録から約2ヶ月間で2万円の報酬を稼ぐことができました。
その後も、副業をしながらWebライティングの勉強を続けたことで、結果的にフリーランスとして働くことができています。
サラリーマンという組織での立ち回りかたや上司との飲み会など、どうしても自分の中で理解できないサラリーマンの世界からどうにかして抜け出せないかと必死で努力した結果が今だと感じています。
もし、読者のみなさんも同じように現状を変えたいという気持ちがあるのならクラウドワークスとランサーズを上手に利用して自分で稼ぐための力をつける訓練をしていきましょう。
まとめ:クラウドワークスとランサーズ両方登録するべき?
クラウドワークスとランサーズの機能を徹底比較しました。
クラウドワークスとランサーズの使い分け方として、初心者のうちは両方のサイトに登録して自分のできそうな案件を探し、応募していくことをおすすめします。
筆者も初心者のころは両サイトを利用していました。
現在では、クラウドワークスとランサーズを7:3の割合で利用しています。
クライアントによっては、どちらか一方のみに登録し、仕事の依頼を出している場合が多いです。
今後、副業やフリーランスとして収入を稼ぐ力を身に付けたいと考えている方は両方登録して、より条件の良い案件を見つけてみてください。
この記事が、クラウドワークスとランサーズどちらを使うべきなのか悩んでいた方の参考になれば幸いです。
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